ファイアーエムブレム エンゲージ 感想

発売日からぶっつづけで2周(DLCありハード・DLCなしルナティック)、合計240時間ほど遊んでようやく一息つきました。
今日DLC第3弾が来ちゃったのですぐ3周目始めるんですけどね!

結論としてとても楽しいゲームでした。

去年の秋口に初報を見た時は「ヒーローズの亜種かな」「ポケモンみたいなキャラモデルの質感?でポップ方面を押し出していくのかな」と風花雪月とのあまりの対極っぷりに「見」に回っていた部分があったのですが…。

「指輪の力の使い方」のPVが出たあたりから、if暗夜で一つの極地に達した感のあった"濃い"SRPGのゲーム体験を、その後のヒーローズなどで培った部分もミックスして、今回コンソールでガッツリ遊べるゲームとして作っているなという期待感が強まっていきました。

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建設者ヨートル

多くの改革を成し遂げたステインの治世は68歳で亡くなるまでの40年に及び、帝位を継承したヨートルは即位の時点で既に50歳と高齢に達していた。

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即位に伴いPowerful Vassalを中心に評議会を組閣。能力と信頼度の両方が特に重要な密偵長はヴォルヒニア王の異母弟ヴィルモスを任命

偉大な父帝と比較して、彼を侮って軽んじる者も少なくなかった。
父祖の代と異なりもはやヴァイキング遠征によって富と名声を得ることはできず、傘下諸侯に負担を強いる大規模な遠征は忌避された。
ヨートルは自身へ降った天命は次代への円滑な政権移譲を行うことと認識し、カルパチア国内の安定化と国力増強に力を注いだ。

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改革者ステイン

カルパチア上王ステイン


カルパチアの王として即位したステインが最初に取り組んだのは、傘下首長からの支持の確保であった。

ステインと五大公

アルングリムがその類稀な外交能力で束ねていた諸侯は、対価なしに新たな王に靡くことはなかった。特に大きな力を持つ5人の公―ラウマリキ家庶流のニトラ公アスケール、アールパード家のバクス公タクソニー、テメシュ公ガブリエル、トランシルヴァニア公ヴァズル、そしてバッチャーニ家のビハール公ゾルト―をどのように味方につけるのか、あるいは抑圧するのか、ステインは親政の始まりとともに頭を悩ませた。

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饗宴王アルングリム

アールパードの反乱

大平原に雪の積もった936年1月、ジェンジェジュの野で2つの軍がぶつかり合った。
ハンガリー王アルングリム軍と、トランシルヴァニア公アールパードおよびビハール公ゲーザの反乱軍の戦いである。

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王配フラニ

ショモジ公フラニ

女王イルディコーの王配であるショモジ公フラニ。西と北に接するジェールとニトラは2人の弟が治めている

 

©Mats Thorburn,2011, Runestone Hårby, Uppland., CC BY NC SA 2.0

ショモジの一角にはラグンヒルドと彼女に仕えた戦士達を祀るルーン石碑がある。
ラグンヒルドの骸は家中の者たちによって船葬墓で埋葬され、生き残った者達は彼女がいかに偉大に戦い、財産を築き上げ、明敏に立ち回ったかを讃えた。

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始祖ラグンヒルド(後編)

大平原の動乱

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900年12月、ハンガリー王アールパードが死に、その子リヌチカが王位を継承した。
リヌチカも凡庸な人物ではなかったが、王子達の間で王領地が分割された上で相続された結果、新たな王の兵力・財力は父の代より削がれ、また彼の次の後継者となる子も娘が1人のみという不安定な状況であった。
一方で先王アールパードの娘の1人であるイルディコーは長子フラニの妻としてラグンヒルドの手中にあり、仮にいまリヌチカに「不幸」があれば、ラグンヒルドはイルディコーを女王として据えることも狙える立場にあった。

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始祖ラグンヒルド(前編)

船出

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884年3月、ノルウェーのリグジャビットから数多の船と、それを操るヴァイキング達が遠くの地を目指して旅立った。

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彼らの首領はラグンヒルドという女のヤルルだった。
彼女は数多の勇士を従え、船団でリガ湾からガルダリキに入った。ダウガヴァ川を遡り、ヴィテプスクの連水陸路で船を担いでドニエプル川を下り、キーウを経由して黒海に出る。

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